膝関節リウマチの原因と特徴

膝関節リウマチの原因と特徴

膝関節リウマチとは?

膝関節リウマチは、関節リウマチという全身性の自己免疫疾患の一種で、膝の関節に炎症が起こる病気です。関節リウマチは、関節の滑膜という組織に慢性的な炎症が起こり、関節の破壊を引き起こす病気です。

原因

関節リウマチの詳しい原因はまだ解明されていませんが、遺伝的な要因と環境要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

  • 自己免疫疾患: 体の免疫システムが誤って自身の関節組織を攻撃してしまうことが原因です。
  • 遺伝的要因: 特定の遺伝子を持つ人がかかりやすいという報告があります。
  • 環境要因: 喫煙、ウイルス感染などが発症のリスクを高める可能性が指摘されています。

特徴

膝関節リウマチの特徴として、以下の点が挙げられます。

    • 痛み: 膝に強い痛みを感じ、歩行が困難になることがあります。
    • 腫れ: 関節が腫れ上がり、熱感を感じることもあります。
    • こわばり: 特に朝、関節がこわばり、動きが制限されます。
    • 変形: 長期にわたって炎症が続くと、関節が変形することがあります。
    • 全身症状: 発熱、倦怠感、食欲不振などの全身症状を伴うことがあります。

 

膝関節リウマチと変形性膝関節症の違い

変形性膝関節症は、関節軟骨がすり減って起こる病気ですが、関節リウマチは関節の滑膜に炎症が起こる病気です。

特徴関節リウマチ変形性膝関節症
原因自己免疫疾患関節軟骨の摩耗
痛み強い痛み、安静時にも痛む運動時や長時間の歩行後に痛む
腫れ強い腫れ、熱感軽い腫れ
変形早期に起こる徐々に進行する
全身症状発熱、倦怠感など少ない

診断

医師は、患者の症状、血液検査(リウマトイド因子、抗CCP抗体など)、画像検査(レントゲン、MRIなど)の結果などを総合的に判断して診断します。

治療

関節リウマチの治療は、薬物療法、物理療法、運動療法などが行われます。

  • 薬物療法:
    • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):痛みや炎症を抑えます。
    • 病気修飾性抗リウマチ薬(DMARDs):病気の進行を抑えます。
    • 生物学的製剤:強い炎症を抑えます。
  • 物理療法: 温熱療法、超音波治療などを行います。
  • 運動療法: 関節の動きを良くし、筋肉を強化する運動を行います。

予防

関節リウマチの明確な予防法はありませんが、喫煙を控える、バランスの取れた食事を心がけるなど、健康的な生活を送ることが大切です。

 

まとめ

関節リウマチは、早期に診断して適切な治療を行うことが重要です。放置すると、関節の破壊が進行し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。

もし、膝に痛みや腫れを感じたら、早めに医師にご相談ください。