靭帯とは?
靭帯は、骨と骨を繋ぎとめ、関節の安定性を保つための強靭な組織です。ゴムのような弾力性があり、関節が過度に動かないように制限する役割も担っています。
靭帯損傷の原因
靭帯損傷は、スポーツ活動中の急激な動きや外からの強い衝撃などが原因で起こることが多いです。
スポーツ: サッカー、バスケットボール、バレーボール、スキーなど、激しい動きを伴うスポーツでの捻挫や衝突が主な原因です。
日常生活での転倒: 階段から落ちたり、滑って転んだりすることで、足首や膝などの靭帯を損傷することがあります。
交通事故: 車の衝突時や転倒など、外から強い力が加わることで靭帯が損傷することがあります。
靭帯損傷の特徴
靭帯損傷の特徴としては、以下のものが挙げられます。
痛み: 損傷した部分に激しい痛みを感じます。
腫れ: 損傷直後から数時間かけて腫れてきます
熱感: 損傷部位が熱く感じることがあります。
関節の不安定感: 関節がグラグラするような感覚があります。
歩行困難: 痛みや腫れがひどい場合は、歩くのが困難になることがあります。
靭帯損傷グレード
靭帯の損傷のグレードは、軽度から重度にかけて、次のように分類されます。
- グレードI:靭帯が引き伸ばされた状態、もしくは軽度の損傷で、腫れや血腫はほとんど見られない
- グレードII:中等度の靭帯損傷(断裂)を伴い、強い痛みがあり体重をかけることや歩行が妨げられる
- グレードIII:靭帯が完全に断裂した状態であり、明らかな血腫やくるぶし周りの腫れを伴う
完治までの期間
靭帯の断裂(完全な靭帯損傷)が完治するまでの期間は、損傷の程度や部位によって異なります。
- 足首の靭帯損傷の場合、軽度の損傷(Ⅰ度)で2~4週間程度、中度の損傷(Ⅱ度)で4~8週間程度、重度の損傷(Ⅲ度)で3~6か月程度が目安です。
- 膝の靭帯損傷の場合、通常4週程度で靭帯の機能が回復してきますが、前十字靭帯損傷の場合はスポーツ復帰は厳しいことが多いとされています。
- 前十字靭帯の再建手術を行った場合は、術後4~6週間程度で通常歩行が可能